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消費者庁に要望書を送付

 出版に関する知識のないアマチュアの著者に、出版社側に一方的に有利な契約をさせる悪質な出版商法が依然として続けられています。そこで、消費者庁に以下の要望書を送付しました。

           ********************

                                        2009年12月5日
消費者庁担当大臣 福島みずほ 様

                            共同出版・自費出版の被害をなくす会
                            代表  松田まゆみ

         悪質な共同出版・自費出版商法への対応に関する要望書

 当会は、共同出版あるいは自費出版などと称して行なわれている悪質な出版商法の被害をなくすことを目的に設立したNGOです。
 近年、共同出版・協力出版・流通出版・自費出版などの呼称(出版形態の呼称は出版社によって異なるが、以下、共同出版という呼称を使用)で流通を謳い、アマチュアの著者を錯誤させて出版社に一方的に有利な出版契約をさせる悪質な商法が横行しています。この商法については、インターネット上などでもさまざまな問題点が指摘されています。
 2006年には共同出版を行なっていた碧天舎が、2008年1月には新風舎が倒産し、自費出版業界に大きな波紋を投げかけました。しかし、同様の出版商法を行っている出版社は依然複数あり、問題はなんら解決されていません。当会では、2007年10月1日に共同出版大手でトラブルを多発させた新風舎と文芸社に質問書を送付しました。また文芸社には2008年3月10日にも制作費についての質問を送付しました。新風舎からは回答があったものの倒産、文芸社は2つの質問書に無回答のまま問題の多い商法を続けています。
 出版についての知識がない著者の中には、こうした出版商法の問題点を認識できない方もいますし、被害者意識があっても解決が困難なために泣き寝入りせざるを得ない方が少なくありません。また、新聞やテレビなどのマスコミは悪質出版商法の問題点をほとんど報道しないどころか、広告を掲載することで被害の拡大に加担しているのが実情です。当会では新風舎や文芸社などの原稿募集の広告を掲載してきた大手新聞社に対し質問書を送付しましたが、マスコミは悪質商法との認識を持たず、なんら問題点を把握していないことが浮き彫りになりました。
 そこで悪質出版商法の問題点をご理解いただき、実態調査や業者への指導、公正取引委員会への通告など、適切な対応をしていただきたくお願い申し上げます。なお、悪質な共同出版商法が広まった経緯などについては添付資料を参照してください。

共同出版商法の問題点

1.不当な費用請求
 共同出版では商業出版と同様に、出版社の商品(本の所有権は出版社にある)として本を制作・流通する際、出版社に出版権の設定をすることで著者に印税を支払う契約を交わすのが一般的です。純粋な商業出版と異なるのは、初版の出版費用の一部(全額の場合もある)を著者に負担してもらい、著者には出版した本の一部(出版部数の一割程度が多い)が贈呈されるという点です。本の制作サービスや販売サービスに対して報酬を支払う自費出版(制作請負・販売委託契約)とは、契約形態が基本的に異なります。
 出版社が本当に出版費用の一部を負担しているのであれば、大きな問題があるとは考えません。しかし、悪質な出版社では著者に請求する費用が不透明で、費用の分担を謳いながら実際には出版社は全く費用負担しておらず、多額の利益を水増しした費用を請求していると考えられます(著者が出版費用を全額負担するとしている場合でも、過大な費用を請求していると考えられます)。悪質な出版社の場合、本をすべて自分で購入した場合よりも著者への請求金額のほうが高くなることから、一冊も売れなくても出版社は利益が出ていると判断できます。(適正な負担費用については以下のサイトが参考になります。http://www.kobeport.net/news/kyodo.html)。すなわち、契約に反する不当な請求をしているといえます。
 出版社はたとえ一冊も本が売れなくても利益を得られるために、印税も著者が支払った費用からバックされていると考えられます。

2.著者を錯誤させる勧誘
 アマチュアの作品は玉石混交で商品としてのレベルに達していないものが多く、大半は販売が期待できません。それを知りながら作品のレベルに関わらず高く評価し、「埋もれさせるのは惜しい作品」「審査の結果高く評価された」などといって、著者に売れるかもしれないという期待を抱かせたうえで、販売前提の共同出版を勧める場合があります。
 また本の制作や販売を請け負うサービスの契約ではないにも関わらず、「出版委託金」などという不適切な表現や説明によって委託契約であるかのように錯誤させている場合があります。著者がそのように錯誤すると、多額の利益を加算した費用請求を不当と認識できません。
 なお、本の所有権は著者にあるとしながら、著者に売上金ではなく印税(著作権使用料)支払うという理解しがたい契約内容になっている場合もあります。

3.リスクを説明しない勧誘
 本を流通させるためにはある程度の部数が必要ですので、少なくても500部、多いと1000部以上を提案されます。しかし、アマチュアの本の大半はほとんど売れないというのが実態ですし、1.で説明したように、一冊も売れなくても出版社は利益を得られる費用を請求しているために、出版社は販売努力をせず、多くの場合、大半の本が売れ残ることになります。また、本の所有権や頒布の権利が出版社にあるために、出版社が自由に配布したり断裁処分することもできます。著者は出版費用の全額以上を支払っていながら、実売部数や処分した部数を知ることもできません。売れ残った本を著者に引き渡す場合もあるようですが、大量の本を引き取っても保管や処理に困る場合も少なくありません。しかし、出版社はこのような著者のリスクを説明せずに勧誘します。

4.コンテストを利用した著者集め
 コンテストや出版賞などを企画し、新聞広告やホームページなどで宣伝して原稿を集め、選に漏れた著者にも出版社に有利な有料の出版形態を勧める出版社があります。コンテストや出版賞を利用した顧客集めといえます。

5.クレジットによる契約者の獲得
 請求費用が高額なために契約を躊躇する著者にクレジットでの支払いを持ちかけ、強引に契約に持ち込む出版社があります。本が出版され、ほとんど売れないことがわかっても、何年にもわたって返済を続けなければなりません。

 以上のように、著者を錯誤させ、出版社の出版事業において初版の出版費用の一部(または全額)を著者に負担してもらうとしながら、実際には全額を超える過大な請求をすることで出版社はなんら費用を負担せずリスクも負わないという、全面的に著者に依存した詐欺的商法です。この結果、著者は売れる見込の少ない本を過剰に作らされることになります。しかも、著者は実際の出版費用、出版社の負担する費用、実売部数などのデータを知ることができないために不当な費用請求を立証できません。著者が水増し請求に抗議し返還を求めても応じず、著者は非常に不利な立場に置かれて泣き寝入りせざるをえない状況にあります。圧倒的に優位な立場を利用した不公正な取引契約であり、優越的地位の乱用ともいえます。
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by nakusukai | 2009-12-08 13:10 | 活動

抗議書および意見書の送付

NHKの「家計診断」について、NHKおよび放送倫理・番組向上機構に以下の文書を送付しました。

NHKへの文書
家計診断についての回答への抗議書

放送倫理・番組向上気候への文書
自費出版問題を扱ったNHK家計診断についての意見書
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by nakusukai | 2009-02-19 16:14 | 活動

放送倫理・番組向上機構への意見書

                                     2009年2月17日
放送倫理・番組向上機構 御中


                          共同出版・自費出版の被害をなくす会
                          代表 松田まゆみ

       自費出版問題を扱ったNHK家計診断についての意見書

 当会は、流通を前提に著者が費用負担する共同出版や自費出版などでの被害をなくすことを目的に被害者などによって設立されたNGOです。共同出版や自費出版の問題点を明らかにして注意喚起をするとともに、悪質な事業者に軌道修正を求めることを目的に活動しています詳しくはhttp://nakusukai.exblog.jp/を参照してください。
 NHKは2008年11月22日に「家計診断おすすめ悠々ライフ 自費出版ブーム 費用と注意点は?」という番組を放送しました。この番組の放送前に当会は意見を述べましたが、その意見はなんら反映されることなく本末転倒ともいえる内容でした。この番組について問題点を以下に指摘しますので、貴機構がNHKに対し適切な対応をしていただくことを要望いたします。

                        記

 当会は上記番組の企画を知り、放送の3週間ほど前の11月2日にNHKのホームページにコンタクトを求める書き込みをしました。翌3日にNHKの番組担当者から電話があり、番組の制作はかなり進んでいるようでしたが、今からでも修正は可能であるとのことでした。そこで当会に苦情や被害情報が寄せられている文芸社や、文芸社との癒着疑惑の持たれるNPO法人リタイアメント情報センター(トラブルなどの相談を行なっている)について情報提供しました。その後、担当者に電子メールでも情報提供したほか被害者も紹介し、担当者は当会が紹介した被害者からも直接話を聞きました。
 そもそも自費出版トラブルは文芸社や新風舎、碧天舎などが流通を謳って新聞に原稿募集の広告を打ち大々的に展開した協力出版、共同出版、共創出版などと呼ばれる出版形態によって急増しました。碧天舎は2006年に倒産、新風舎はその商法の悪質性が批判され訴訟に発展してマスコミ報道されたことと放漫経営によって2008年に倒産し、一部事業が文芸社に譲渡されました。しかし文芸社は「流通出版印税タイプ」の名の下に、現在でも同様の商法を行っています(この商法についての説明は、添付のNHKへの質問書を参照してください)。共同出資を謳わず自費出版(個人出版)などの呼称で同様の商法を行っているのが幻冬舎ルネッサンスです。なお、文芸社は当会が2回にわたって送付した質問書に回答をしていません(資料添付)。しかし、放送された番組では共同出版やトラブル増加の経緯について全く触れませんでした。
 また番組では、最初に文芸社のベストセラーの本が販売されている様子が紹介され、次に悪質な出版社などがよく行なっている出版説明会の様子が流されました。著者が満足しているとして大きく取り上げていた事例は、幻冬舎ルネッサンスでした(番組では出版社名は伏せられていましたが、書名を繰り返して紹介しており、版元は容易に特定できました)。さらに、トラブルが解決した例として紹介したのはリタイアメント情報センターであり、コメントをしたのは「新風舎商法を考える会」の世話人として新風舎批判だけを行なってきた尾崎浩一氏(同センター副理事長)でした。リタイアメント情報センターの自費出版部会では「消費者保護のための自費出版営業・契約ガイドライン」(資料添付)を作成して全国の書店や消費者センターなどに配布していますが、賛同事業者として文芸社も登録しており公共性・公平性に疑問がもたれる団体です。
 トラブルにならないよう注意喚起することが目的の番組でありながら問題のある出版社や相談機関を取り上げて視聴者を惑わす内容となっており、番組の制作姿勢が問われなければなりません。
 このために当会はNHKの制作局長に番組制作に関する質問および要望書を送付しましたが、NHKからの回答(資料添付)は質問に対応した内容になっていませんでした。このような回答は責任回避であり、マスメディアとしてあるまじき姿勢です。NHKには抗議書(資料添付)を送付しました。
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by nakusukai | 2009-02-19 16:08 | その他の文書

NHKへの抗議書

                                         2009年2月17日

日本放送協会 制作局長様

                             共同出版・自費出版の被害をなくす会
                             代表 松田まゆみ

             家計診断についての回答への抗議書

 当会の2008年12月18日付けの質問に対し、チーフ・プロデューサーの石原修氏より2009年1月23日付けで回答がありました。しかし、貴協会の回答は残念ながら質問に即した回答となっていません。マスメディアが回答をはぐらかすことは報道における責任を回避するものです。
 当会は、貴協会の番組づくりの姿勢および被害者組織の質問に的を射た回答をしないことに強く抗議します。なお、回答についての当会の見解は以下の通りです。

質問1の回答について
 当会は、トラブル増加の経緯とその背景にある共同出版の問題点について具体的に説明したうえで、「トラブル増加の経緯や、悪質な出版社についての情報収集を行なったかどうかについて」と、「共同出版について言及しなかった理由」を質問しました。しかし、いずれも回答していません。

質問2の回答について 当会は、共同出版などと称して一部の出版社で行なわれている悪質な商法について具体的に問題点を示し、それに対するNHKの見解を問いましたが、NHKは自らの見解を具体的に示していません。
 「『共同出版』という方法に関しては、国民生活センターや自費出版に詳しい専門家の方、トラブルにあった人の相談窓口などに取材をしました」とのことですが、マスメディアは取材した情報を元に「共同出版」がどのようなものであるかを理解し、問題があるかないかを独自に判断して番組をつくる立場にあります。その判断について質問したにも関わらず、具体的な論拠を挙げることなく「『共同出版』という出版形態自体に問題はない」と回答したことに大きな疑問を抱きます。
 共同出版や文芸社、新風舎についてはインターネット上でも数多くの批判があり、悪質商法として知られていました。また、当会は悪質な共同出版社や被害の具体例などについて情報提供しましたが、番組にそれらを生かしたというより、むしろ疑問のある出版社を紹介するかのような内容でした。
 なお、トラブルを避けるためのポイントとして「費用の目安」や「契約は必ず書面で交わす」ことなどを伝えたとのことですが、請求金額が適正かどうかは契約形態によって異なります。トラブル回避のポイントは、出版の主体者(本の所有権)が誰なのか、販売システムや販売実績などについて著者に不利益なことまで説明しているか、著者を錯誤させるような説明をしていないか、強引なクレジット契約を勧めていないか、賞やコンテストを利用した不適切な勧誘をしていないか、などということです。また書面で契約を交わしていても多数のトラブルが発生しているのは周知の事実です。「費用の目安」や「契約は必ず書面で交わす」などということは、トラブル回避の重要なポイントとはいいがたいものです。

質問3の回答について 疑惑に関する質問をしたのに、それには全く答えていません。
 なお、番組で紹介された事例は、返済能力のない人にクレジットを勧めていること、また販売の困難なジャンルでありながら全国販売を安易に勧めたなど出版社側に大きな責任があるものでした。しかし、リタイアメント情報センターの尾崎浩一氏のコメントは出版社側の問題点を的確に指摘したものではありませんでした。

質問4の回答について
 「B型自分の説明書」(文芸社)や「氷の華」(幻冬舎ルネッサンス)というヒット作があるのは事実ですが、だからこそその版元の行なっている商法の不透明さや問題点を認識した上で適切な番組をつくる責任があります。ヒット作は極めて稀な例でしかありません。その版元の問題点を指摘することなく稀なヒット作を取り上げれば、出版を考えている人に安易にヒットするかもしれないという期待を抱かせ、問題のある出版社に誘導することにつながります。
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by nakusukai | 2009-02-19 16:03 | その他の文書

「家計診断」についてのNHKからの回答

「家計診断 おすすめ悠々らいふ」に関する質問書への回答がありましたので、掲載いたします。青字の部分は当会の質問内容で、わかりやすいように当会で追加したものです。質問書の全文は以下のページに掲載されています。

「家計診断」についてのNHKへの質問・要望書

               **************
                                      平成21年1月23日
共同出版・自費出版の被害者をなくす会
松田まゆみ様

拝啓 新春の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます
 さて、かねてより、NHKの「家計診断 おすすめ悠々ライフ」について、ご意見を頂戴しております。それに対して、回答させていただきます。

質問1.
 番組では「共同出版」やトラブル増加の経緯について全く言及していませんでした。番組を制作するにあたり、上述した出版形態の台頭とトラブル増加の経緯、悪質な出版社などについての情報収集を行なったのでしょうか。またトラブルの主因となっている「共同出版」について言及しなかった理由を説明してください。
質問2.
 当会は、上記のような出版形態は不当な費用請求を行なっているうえ、著者を錯誤させるなどの点で詐欺的な出版形態であると考えています。また、制作請負契約をする従来の自費出版より、著者に不利な形態です。このような商行為について貴協会の見解をお聞かせください


 質問1、2について
 「共同出版」という出版形態自体に問題はないと考えています。「共同出版」という方法に関しては、国民生活センターや自費出版に詳しい専門家の方、トラブルにあった人の相談窓口などに取材をしました。その結果、共同出版という方法によるトラブルが、最近少なくなっていることがわかりましたが、トラブルを避けるポイントについては番組で触れることにしました。
 番組の中では、「全国で販売する」と言われても書店に行って見あたらないトラブルがあること、「これくらい作ります」と言われても本当にそれだけ作っているのかわからないケースがあることなどを伝え、その上で、費用の目安や、契約は必ず文書で交わすことなど、トラブルを避けるためのポイントをお伝えしました。

質問3.
 リタイアメント情報センターや尾崎浩一氏など、疑惑が解明されていない団体や人物を番組で紹介した理由、また貴協会のホームページに「問い合わせ先」としてリタイアメント情報センターを紹介した理由を説明してください。


 質問3について
 番組では、自費出版のトラブルにあった方を取材し、その方の相談に乗ったリタイアメント情報センターの尾崎浩一氏に、トラブルが生じた原因について話を伺いました。また、ホームページ上の問い合わせ先は、自費出版のトラブルについて実績があり、電話相談、メール相談を受け付けているということからNPO法人の2団体を紹介しています。

質問4.
 文芸社の血液型の本が冒頭で紹介されました。この本はテレビなどでも宣伝されており、文芸社の本であることは知れ渡っています。しかし、文芸社はかねてからトラブルを多発させている問題の多い出版社です。文芸社は近年「著作者保護制度」や「出版契約等締結にかかる倫理綱領」を定めるなどしているものの、共同出版(流通出版の印税タイプ)を続けており、問題はなんら解消されていません。当会の2度にわたる質問書にも回答していません。当会には文芸社をはじめとする複数の出版社の被害事例や情報が寄せられています。これについては事前に番組担当者に伝えました。また出版説明会の様子が流されましたが、これも問題のある大手の共同出版社などがよく行なっているものです。
 血液型の本がヒットしたことや、各地で出版説明会が開かれていることは事実ですが、出版社に関する問題点の指摘がなければ、視聴者は問題のない出版社だと受け止めてしまうと考えられます。なんの説明もなく文芸社の本や出版説明会の様子を紹介した理由を説明してください。


 質問4について
 去年は自費出版した本から大ヒット作が生まれ、自費出版が話題になりました。番組では、自費出版が注目されている理由の一つとして、「B型自分の説明書」「氷の華」といった大ヒット作があったという事実を伝えました。また、出版説明会については、これから自費出版しようと考えている方たちの声を取材するために撮影し、番組ではインタビューで紹介しています。なお、取材した出版説明会は、どこの出版社が開催したものかは言及しておりません。
 なにとぞご理解を賜りますよう、よろしくお願いします。

                                             敬具

                               NHK
                               家計診断 おすすめ悠々ライフ
                               チーフ・プロデューサー
                                        石原 修
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by nakusukai | 2009-01-27 11:18 | 質問書と回答

「家計診断」についてNHKへの質問・要望書

                                      2008年12月18日
日本放送協会 制作局長様

                           共同出版・自費出版の被害をなくす会
                           代表 松田まゆみ

    「家計診断おすすめ悠々ライフ 自費出版ブーム 費用と注意点は?」
            の番組制作に関する質問および要望書


 当会は、共同出版や自費出版など、流通を前提に著者が費用負担する出版形態での被害をなくすことを目的に被害者などによって設立されたNGOです。共同出版や自費出版の問題点を明らかにして注意喚起するとともに、悪質な事業者に軌道修正を求めることを目的として活動しています。
 11月22日に、自費出版でのトラブルを避けることを目的とした番組「家計診断 おすすめ悠々ライフ 自費出版ブーム 費用と注意点は?」が放送されました。NHKではホームページで事前に体験談などを募っていたため、トラブル多発の発端となった共同出版の問題点や注意すべき出版形態について視聴者に明確に伝わる番組にしていただきたく、当会の代表が番組担当者に電話および電子メールで意見を述べさせていただきました。しかし放送された番組では、トラブルを多発させた共同出版の説明がないまま、共同出版やそれと同様の商形態をとっている出版社の本、重大な疑惑がもたれる団体・人物などを紹介しており、残念ながら番組の制作姿勢に疑問を抱かざるをえない内容でした。
 そこで、トラブルが急増した経緯や共同出版商法の問題点、新風舎倒産にまつわる疑惑などについて以下に説明させていただきます。説明をお読みいただいたうえで、質問に回答くださいますようお願い申し上げます。お忙しいところ恐縮ですが、2009年1月25日までに書面にてご回答ください。質問および回答は公開とさせていただきます。
 なお、今後自費出版に関する番組を企画される場合には、以下の事項について十分な取材や調査を行い、問題点の明確化に努めていただくことを要望いたします。

共同出版とトラブル増加についての経緯
 近年、自費出版でのトラブルが急増している背景には、文芸社や新風舎、碧天舎などが新聞広告などを利用して共同出版・協力出版などと称される詐欺的な出版商法を大々的に展開したことがあります。ほかにも同様の商形態をとっている出版社は複数あります。
 問題とされている共同出版とは、その契約内容から著者が初版の出版費用の一部(制作費としている場合が多い)を出資する商業出版といえるものです。出版社と著者の双方が出版費用を分担し著者には印税を支払う契約ですから、出版社の顧客は商業出版と同様に本を購入する読者でなければなりません。
 ところが、実際には著者に出版費用以上の金額を請求しており(水増し請求)、出版社はなんら費用負担をしていないと考えられます(実際に費用を分担している出版社もあり、その場合は問題があるとは考えていません)。出版社は費用もリスクも負担せずに自社の商品を制作・販売することができ、著者と本の購入者の双方から利益を得るという出版社に一方的に有利な出版形態といえます。不当な請求によって得た利益は契約書籍の出版以外の経費(原稿募集の広告や営業費など)に流用されていると考えられます。
 一冊も売れなくても利益を得られるシステムであれば、作品のレベルや内容、ジャンルなどに関わらず、どんな本にも販売を謳って共同出版を提案することができます。アマチュアの本の販売は困難であり大半がほとんど売れないことを知りながら、販売を掲げることで著者の気を引いて契約させる商法といえます。一部の出版社は多くの著者を獲得するために新聞などに広告を出稿し、錯誤させるような勧誘、不当な費用請求、杜撰な編集、コンテスト落選者への勧誘、強引なクレジット契約などを行なってトラブルの増加につながりました。こうして規模を拡大した出版社は、会社維持のために多数の契約数を獲得しなければならなくなり、同業者間の競争が激化してダンピング、経営悪化につながりました。碧天舎は経営悪化によって2006年3月に、また新風舎は悪質な商法への批判と放漫経営による経営悪化が重なり2008年1月に倒産しました。
 費用の分担を謳わず、「自費出版」と称してこれと同様の商形態を取り入れているのが幻冬舎ルネッサンスなどの出版社です。
 なお、従来から行なわれている自費出版とは、出版社(制作サービス会社や印刷会社)が著者の本の制作を請け負うもので(販売サービスを付加させている場合もある)、出版社の顧客は本の購読者ではなく著者です(著者が出版者である出版形態)。すなわち、上述した共同出版などとは契約形態が全く異なります。本の所有権などが著者にあり、売上金が著者に支払われる点で上述した共同出版より著者に有利です。

新風舎の倒産とリタイアメント情報センター
 碧天舎の倒産後、リタイアメント・ビジネス・ジャーナル編集長の尾崎浩一氏は、複数の出版社によって共同出版商法が行われているにも関わらず、同誌やマスコミ、書籍などによって新風舎のみの批判を展開しました。また、新風舎の被害者組織である「新風舎商法を考える会」に大きく関わりました。同会のメンバーらによる提訴と記者会見によるマスコミ発表、尾崎氏による新風舎批判が新風舎の倒産に拍車をかけたといえます。
 さらに、2007年10月に、尾崎氏が副理事長を努めるリタイアメント情報センターが設立され、自費出版部会によって文芸社がクリアできる内容の事業者向けのガイドラインが作成されました。その後、このガイドラインの賛同事業者に文芸社も登録されています。
 しかし、尾崎氏の深く関わるリタイアメント・ビジネス研究会は文芸社から「始動する『リタイアメント・ビジネス』」という本を出版しています。それによると、リタイアメント研究会は「文芸社総合研究所を中心に会社経営者、経営コンサルタント、ライター、編集者などで構成」と記されており、文芸社との関わりが強く示唆されます。すなわち、文芸社との癒着疑惑の持たれる尾崎氏が新風舎のみを批判し、新風舎の被害者に提訴を働きかけて倒産を煽ったという疑惑が持たれており、その疑惑はなんら解明されていません。

質問1.
 番組では「共同出版」やトラブル増加の経緯について全く言及していませんでした。番組を制作するにあたり、上述した出版形態の台頭とトラブル増加の経緯、悪質な出版社などについての情報収集を行なったのでしょうか。またトラブルの主因となっている「共同出版」について言及しなかった理由を説明してください。
質問2.
 当会は、上記のような出版形態は不当な費用請求を行なっているうえ、著者を錯誤させるなどの点で詐欺的な出版形態であると考えています。また、制作請負契約をする従来の自費出版より、著者に不利な形態です。このような商行為について貴協会の見解をお聞かせください。
質問3.
 リタイアメント情報センターや尾崎浩一氏など、疑惑が解明されていない団体や人物を番組で紹介した理由、また貴協会のホームページに「問い合わせ先」としてリタイアメント情報センターを紹介した理由を説明してください。
質問4.
 文芸社の血液型の本が冒頭で紹介されました。この本はテレビなどでも宣伝されており、文芸社の本であることは知れ渡っています。しかし、文芸社はかねてからトラブルを多発させている問題の多い出版社です。文芸社は近年「著作者保護制度」や「出版契約等締結にかかる倫理綱領」を定めるなどしているものの、共同出版(流通出版の印税タイプ)を続けており、問題はなんら解消されていません。当会の2度にわたる質問書にも回答していません。当会には文芸社をはじめとする複数の出版社の被害事例や情報が寄せられています。これについては事前に番組担当者に伝えました。また出版説明会の様子が流されましたが、これも問題のある大手の共同出版社などがよく行なっているものです。
 血液型の本がヒットしたことや、各地で出版説明会が開かれていることは事実ですが、出版社に関する問題点の指摘がなければ、視聴者は問題のない出版社だと受け止めてしまうと考えられます。なんの説明もなく文芸社の本や出版説明会の様子を紹介した理由を説明してください。
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by nakusukai | 2009-01-27 11:08 | 質問書と回答

ここに注意!Q&A 販売編

Q アマチュアの方から原稿を募集している出版社がありますが、素人の書いた本が書店で売れるのでしょうか?

A 一般的には無名の方の書いた原稿をそのまま本にしただけでは、ほとんど売れないといえるでしょう。無名の著者の本はふつう商業出版では採算がとれないということです。それを知りながら流通を売りにし、悪質な商行為を行っている共同出版社・自費出版社があります。安易に販売を勧める出版社は要注意です。
 しかし、だからといってアマチュアの書いた本は必ずしも販売すべきではないとも考えません。アマチュアの方の本でも優れた内容の本は多数ありますし、稀にベストセラーになることもあります。話題性があったりレベルが高い作品であれば、商業出版できる可能性もあります。作品の内容・ジャンルによって得意とする出版社をあたってみるのも一つの方法です。
 また、純粋な自費出版であっても、質の高い編集や効果的な宣伝などによって、そこそこの部数を販売できることもあります。ただし、ごく個人的な内容のものや売れないジャンルなど、書店販売に向かない本もあります。
 アマチュアの方が書店への流通を希望するのであれば、以下の要件を満たすことが大切だと考えます。
1.ある程度以上のレベルであり、読者を意識して書かれていること。
2.質の高い編集や装丁によって、商品となるレベルに高めてもらえる制作サービス会社であること(出版社が費用・リスクを負う出版形態であれば、これは当然のことです)。
3.優れた内容の本であっても必ず売れるというわけではないので、過剰な期待はしないこと。

Q 流通を謳っている制作サービス会社に販売を委託したのですが、書店を見て歩いてもどこにも置いてありません。本当に流通させてくれたのでしょうか。

A 書店流通には大きく分けて二つのルートがあります。ひとつは新刊が出版されたときに取次(本の問屋)が全国の書店に配本する委託配本と呼ばれるものです。商業出版される本の大半は、このような流通方法をとっていて、出版社は発売に合わせて宣伝をします。しかし、素人の書いた自費出版本は、内容・装丁ともに商品として完成されている本でなければ委託配本で扱ってもらうことは困難です。書店側でも、売れそうにないと思った本は、棚にも置かずに返品してしまうことがあります。委託販売を扱っている制作サービス会社や共同出版社もありますが、編集や販売の方針、販売実績などを確認してみてください。
 もうひとつは、書店から注文があると取次を通じて配本するという方法です。この場合は注文がなければ書店には置かれません。書店に注文してもらえるように働きかけをするなど、積極的に宣伝しなければ書店に置かれないので注意しましょう。
 また、インターネット書店での流通のみに対応している出版社もあるようです。
 どのような流通方法をとっているのか、契約前に詳しく説明してもらいましょう。

Q 全国に提携書店があり、一定期間、必ず本が並ぶと説明されました。確実に並ぶのであれば委託販売より優れた方法だと思うのですが。

A 提携書店に出版社専用の棚を有料で借りている場合があり「棚借り」「棚買い」などと呼ばれています。しかし、書店に置かれれば売れるということではありません。売れ残った本を版元(出版社)が買い取っている場合もあり、お金の力で書店に置いているともいえます。また、提携書店に専用の棚を確保している場合、ジャンル別の棚に本が置かれるのではなく、同時期に出版された本がまとめて置かれることになります。目的をもってジャンル別の棚に本を探しにきている読者の目には、ほとんど触れないといえるでしょう。
 なお、共同出版(本の所有権も出版権も出版社にある契約)の場合、提携書店に並べたり買い取るための費用は出版社の負担なのか、著者の負担なのか確認し、納得したうえで契約しましょう。また、売れ残った本を出版社が買い取っている場合、買い取った本がどのように扱われるのか、著者に報告している実売部数から除かれているのか確認してください。

Q 詩集を出版したいのですが、書店では詩集はあまり見かけません。売れるかどうか心配です。

A 詩集や短歌集、句集などは販売の難しいジャンルといえます。内容が優れていても多数を売るのは困難です。また、無名の方の小説や絵本などもそう簡単には売れません。どうしても販売を望むのであれば、販売が難しいことを理解したうえで、売れ残るリスクを考えて部数を決めるべきでしょう。品質にやや難点がありますが、必要な部数だけを制作するオンデマンド出版もひとつの選択肢です(大部数の場合は割高になります)。
 販売の難しいジャンルの本に販売前提の出版形態を強く勧め、大部数を提案する出版社は、ほとんど売れないことを承知のうえで顧客獲得のために販売を謳って勧誘している可能性が高いといえます。

Q 書店に流通してもらう以外に、売る方法はありますか?

A 著者が自分で売るという方法もあります。著者がお願いすることで、居住地の近くの書店やお店に置いてもらえる場合もあります。地域性のある内容の本であれば、全国販売より地元の書店で販売するほうが効果的でしょう。著者自身がホームページやブログなどで宣伝し、自分で発送して売ることもできます。また電子書籍という形態もあります。趣味に関る本であれば、同じ趣味の団体などで紹介してもらえるかもしれません。いずれにしても、黙っていては売れません。地元の新聞で紹介されたり、書評で取り上げてもらうなど、多くの人に知ってもらえなければ簡単には売れないと思ってください。なお、自分で販売するだけならISBNコードを取得する必然性はありません。

*当会では、勧誘された経験談、出版して疑問に思ったこと、失敗談などを募集しています。これから出版を考えている方が悪質商法に惑わされず納得できる出版をするために、ぜひ情報をお寄せください。当会のメールアドレス nakusukai@excite.co.jp
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by nakusukai | 2008-09-11 13:00 | ここに注意! Q&A

新聞社からの回答への見解

 当会では7月21日付けで、朝日新聞社・毎日新聞社・読売新聞社・産経新聞社・日本経済新聞社・北海道新聞社の6社に「共同出版を行っている出版社の広告掲載についての質問書」を送付しました。全社から回答が届きましたので、当会の見解をお知らせいたします。

 当会は5項目について質問をしましたが、項目ごとに回答した新聞社は一社もなく、一括した回答になっています。このような回答の仕方によって、共同出版の問題点に関する具体的な質問(1.2.4.)はどこの新聞社も無視しています。具体的な見解について意図的に回答を避けていることを大変残念に思います。
 とりわけ毎日新聞社は、文芸社の広告について「悪質な出版商法を行っている出版社の原稿を掲載しているという認識はありません」としています。また「自費出版をしようとしている人と出版社は個々に契約を結びます。広告を掲載する媒体者が介入する余地はありません」と、広告主の商行為によってトラブルが発生していても新聞社には責任がないかのような回答でした。
 すべての新聞社が広告は広告掲載基準に従って審査したうえで掲載しているとしています。北海道新聞社では広告掲載基準をホームページ上で公開していますが、それによると全般規定として「10.詐欺的なもの、またはいわゆる不良商法と見なされるもの」との項目があり、これに該当する広告は掲載することができないとされています。このような基準はおそらく北海道新聞に限らず、一般的なものと考えられます。しかし、一部の共同出版社・自費出版社は事実と異なる説明をして著者を錯誤させたり、不当な費用を請求するなど悪質なことを行っており、当会ではこの基準に抵触すると考えております。
 さらに、北海道新聞社では「広告の掲載権」として「広告の掲載可否の最終決定権は本社が保有し、審査の上、広告の掲載をお断りすることがあります」としています。このことから、基準に抵触する悪質商法などの広告は新聞社の判断で不掲載にでき、悪質商法であることを知りながら広告掲載を続けている場合は、新聞社の責任も問われるものと判断されます。
 大きな新聞で広告している出版社であることから安心して契約し、被害を受けた方も少なくありません。しかし、今回の回答にあたって、当会に被害例などを問合せた新聞社は一社もありませんでした。
 広告掲載をしている新聞社には、十分な情報収集をしたうえで広告掲載基準に照らし合わせ、適切な判断をするよう求めていきたいと考えています。
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by nakusukai | 2008-09-06 11:00 | 活動

新聞社からの回答を掲載しました

 当会では、7月21日付けで、共同出版を行っている出版社の広告を掲載している全国紙5紙と北海道新聞社に質問書を送付していましたが、8月下旬までにすべての新聞社から回答がありました。

 回答は以下に掲載しています。

新聞社からの回答
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by nakusukai | 2008-09-02 10:00 | 活動

ここに注意!Q&A 編集・装丁編

Q 自費出版の編集と商業出版の編集は違いがあるのでしょうか?

A 商業出版においては、編集はなくてはならない作業です。本を売ることで利益を得、会社を運営していかなければならない商業出版では、ふつう編集者がたてた企画・編集方針に基づいて著者を選定し原稿を依頼します。そのうえで編集者が構成を考えながら原稿を整理して本としてまとめあげます。営利を目的とし、読み手を意識して売れる本作りをすることが編集の基本にあり、編集者と著者が二人三脚で本づくりを進めます。著者が費用の一部を負担する場合でも、出版社の商品として本をつくり出版社もリスクを負担するならば、編集者の意向で本がつくられると考えるべきでしょう。
 これに対し、すべての費用を著者が負担する純粋な自費出版では、著者が自著の制作・販売を制作サービス会社に依頼することになりますので、編集サービスがある場合も、基本的には費用を負担する著者の意向が尊重されると考えたほうがいいでしょう。
 しかし、自費出版であっても商品としての本づくりをする場合は、商業出版と同様の質の高い編集が求められます。とりわけ、取次によって全国の書店に委託配本してもらう場合には、内容・装丁ともに商業出版レベルに高められた本でなければ取次の窓口で断わられてしまうこともあります。全国の書店での流通を希望するのであれば、商業出版に劣らない質の高い編集を行っている制作サービス会社を探すことをお勧めします。ただし、その場合は必ずしも著者の意向を全面的に尊重した編集が行われるとは限らないと考えるべきでしょう。アマチュアの原稿はそのままでは販売レベルに達していないものが大半であり、書店での販売を意識するなら修正やリライトが必要なものが多いのが実情です。
 逆に、書店への流通を謳っていながら、誤字・脱字の修正程度の編集しかしない出版社は、読者の視点にたって「売るための本づくり」をしていないともいえます。また、どんな原稿にも書店流通を前提とした出版形態を勧めたり、原稿が用意できていない段階でも販売を前提とした出版を勧める出版社は要注意です。なぜなら、販売に値する原稿があってはじめて流通を前提とした出版があるのですから。

Q 編集とは具体的にどのような作業を指すのでしょうか?

A 商業出版においては、本の企画や原稿の依頼なども編集者の仕事に含まれ、編集方針のもとに作業が進められます。しかしはじめから原稿がある自費出版の場合は、原稿整理やレイアウト、校正、印刷会社やデザイナーとのやりとりなどが編集者の主な仕事といえます。
 原稿整理では、誤字や脱字のチェックはもとより、表記の統一を図ったり、文脈が通っているか、表現が適切か、差別語や著作権侵害・肖像権侵害などがないかどうかなどをチェックします。また、全体の構成や見出し、難しい漢字のルビなども検討します。販売するのであれば、本のタイトルも重要なポイントです。自費出版であっても、友人や知人に配布したり買ってもらう以上、実在する人物のプライバシーに関することや名誉毀損にあたるような表現は慎まなければなりません。
 また、著者校正だけではなく出版社もきちんと校正作業をしてくれるのかどうかを確認してください。著者校正だけでは見落としも多くなりますので、複数の人でゲラをチェックすることが大切です。
 
Q DTPとはなんでしょうか?

A DTPとはDesk Top Publishingの略で、コンピューターを使った組版のことです。DTPソフトを利用すると、パソコンで原稿整理などの編集作業からレイアウト、版下の作成まで行うことができます。最近では組版を外注に出さず、社内でDTPデータの作成まで行う出版社も多くなっているようです。
 DTP編集を行っている出版社の場合、どの程度の原稿整理を行うのか確認することをお勧めします。著者が渡したデジタルデータをそのままDTPソフトに流しこむだけであれば、質の高い編集は望めません。

Q 自分で編集をして印刷会社に本を制作してもらおうと思いますが、問題ないでしょうか?

A 販売せず、自分の書いたものを本の形にすることが目的であれば自分で編集することも可能です。ワープロソフトなどを利用してレイアウトしたデータを印刷所に持ち込んで印刷・製本してもらうこともでき、制作サービス会社に依頼するより安価に本をつくることができます。ただし、販売を目的としているのであれば、プロの編集者がいて本格的な本づくりをし、書店流通サービスも行っている制作サービス会社に依頼するか、あるいは商業出版を目指すことをお勧めします。

Q 自費出版で本をつくることを考えていますが、カバーは商業出版のような垢抜けしたデザインを希望します。自費出版でもプロのデザイナーによるデザインをしてもらえるのでしょうか。

A 制作サービス会社の中には、プロのデザイナーにカバーデザインを依頼しているところもありますので相談してみるといいでしょう。書店に流通させるか否かで、プロのデザイナーにカバーデザインを依頼するかどうかの判断も変わってきます。
 なお、共同出版などの場合、提案された2つのデザインから好きなほうを選ぶという方式をとっていることもありますが、選択しなかったデザインが他の本に使われることもあり得ます。その場合、必ずしもあなたの本のために2つのオリジナルデザイン案を用意したのではなく、使いまわしをしているともいえるでしょう。

*当会では、勧誘された経験談、出版して疑問に思ったこと、失敗談などを募集しています。これから出版を考えている方が悪質商法に惑わされず納得できる出版をするために、ぜひ情報をお寄せください。当会のメールアドレス nakusukai@excite.co.jp
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by nakusukai | 2008-08-13 11:21 | ここに注意! Q&A