日刊サイゾーに掲載された新風舎倒産関係の記事

自費系出版社「新風舎」倒産! 放漫経営を物語る内部資料の存在 (2008.1.12)

仕組まれてた? 倒産した新風舎を“買った”文芸社の真の狙い (2008.3.13)

仰天の新事実! 倒産した新風舎、そのあくどさ(前編) (2008.6.24)

仰天の新事実! 倒産した新風舎、そのあくどさ(後編) (2008.6.25)
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# by nakusukai | 2008-07-22 10:46 | リンク集

ここに注意!Q&A 勧誘編

Q 原稿を送ったら大変ほめられ、書店に流通して印税がもらえるタイプの契約を勧められました。きちんと読んでもらって評価されたので出版してみたいのですが。

A 本当にすばらしい作品であるなら、出版社が費用を負担して商業出版(企画出版)にするはずです。普通、編集者がむやみに作品をほめるようなことはしません。契約をさせるために、あなたの気持ちをくすぐって有頂天にさせ「売れるかもしれない」と期待させているといえます。

Q 共同出版で出版した素人の本がベストセラーになった例があるそうです。またドラマなどの原作に選ばれるチャンスもあるそうです。私もそのようなチャンスに賭けてみたいのですが。

A 出版点数の多い共同出版・自費出版社の場合、年間数百点から数千点もの本を出版しています。その点数は講談社などの大手出版社とほとんど変わりません。しかし、そのなかでどれだけの本がベストセラーになっているでしょうか? その出版社の本は大手出版社の本と同じように書店にたくさん置かれていますか? ベストセラーになる確率も、書店に置かれている点数も大手の商業出版社とは比べ物にならないくらい少ないはずです。絶対ヒットしないとはいいませんが、そのような確率は非常に低いといわざるを得ません。

Q 契約をためらっていたら、値下げを提案してきました。サービス価格とのことなのでチャンスだと思うのですが。

A 制作請負・販売委託契約をしている純粋の自費出版社の場合、ページ数や版型に応じた料金表を用意しているところが大半です(編集費などは作品のレベルや本の内容によっても異なってきますからオプション料金にしている場合もあります)。出版社が良心的な費用設定をしているなら大幅な値引きをしたら経営が成り立たなくなってしまいます。何十万円もの値引きができるということは、はじめからかなり多めの費用を請求している可能性があり、値下げした費用でも十分に利益がでていると考えられます。

Q 契約を躊躇していると「今月中であれば特別に安くできます」などと言われて契約期限を区切られたのですが。

A 本を発行するのに、なぜ出版社が契約を急がせなければならないのでしょうか? あなた自身が出版社の立場になって考えてみてください。著者とともに売れる本をつくりたいと考えたら、作品のレベルや内容を吟味したうえでその作品にあった提案をし、お互いに条件を理解して納得したうえで契約するのではないでしょうか? 契約が何ヶ月か先になったとしても出版社に大きな支障はないはずです。
 著者が他社に見積もりをとったり、会社の評判などを調べたり、相談窓口や法の専門家などに相談する時間を与えずに契約させてしまいたいということではないでしょうか。

Q お金がないといって断わったら、クレジットを勧められました。それなら何とか支払が可能だと思うのですが。

A クレジット契約をすると、クレジット会社があなたに代わって出版社に費用を支払うことになります。したがって費用についてはクレジット会社とあなたとの関係になり、クレジット会社に対して代金を払い続けることになります。
 もし出版社とトラブルになった場合、出版社が返金に応じるなどの誠実な対応をしてくれるでしょうか? 納得のいかない出版になってしまった場合でも、残金を支払い続けなければなりません。しかも手数料が含まれますので割高になります。出版社には有利であっても、著者に有利とは思えません。借金までして出版するべきか、慎重に考えるべきです。

Q 本に挟まれている読者カード(葉書)を出したら、本を出版しないかとの勧誘がありました。それまでは出版を考えたことはなかったのですが、とても熱心に勧誘するのでその気になってきました。

A 普通、本に挟まれている読者カードは、出版社が企画の参考にするためのものです。なんとなく出版に興味があるという程度の方にまで積極的に出版を持ちかけ勧誘するというのは、契約しただけで儲かるからではないでしょうか? お金をかけてまで出版する気持ちがなかったのに勧誘によってその気になってしまうというのは、心理を巧みに利用した悪質商法の勧誘と通じるものがあります。

Q 書店やインターネット書店からの注文に対応するだけではなく、提携書店に必ず並ぶといわれました。素人の本は書店に並べてもらうだけでも大変だと聞いたので、よい方法だと思うのですが。

A あなたはその書店リストをもらえるのでしょうか? あなたの居住地から遠くはなれている書店に本当に置かれているのか確認できますか? また書店に置かれたからといって、売れるというわけではありません。その本のことを多くの人に知ってもらうような機会がなければ、名前が知られていない人の本は誰も買わないのではないでしょうか? 
 大型書店に行って無名の著者の本が棚の一隅に差し込まれている光景を想像してみてください。いかにその本を買ってもらうことが難しいかが実感できると思います。
 また、提携書店に本を並べるためには費用がかかります。売れ残った本を出版社が買い取っている場合もあります。その費用は誰が負担しているのでしょうか? 出版社負担としている場合がありますが、本当に出版社が負担しているのか確認できますか?

Q 共同作品集への作品掲載を勧められました。一人で一冊の本を出版するより費用が安いし、著者が多ければ買ってくれる人も多いと思うのですが。

A 一人当たりの費用はそれほど高くなくても、全員の費用を合わせたら出版社にとっては十分すぎる費用になりませんか? 著者への見返りは納得できるものですか? あなたは素人の共同作品集を購入したいと思いますか?
 自分の作品を発表したいのであれば、同人誌や地域で発行している市民文芸誌などに投稿するという方法もあります。このような雑誌で作品を客観的に評価してもらうことも意味のあることです。

*当会では、勧誘された経験談、出版して疑問に思ったこと、失敗談などを募集しています。これから出版を考えている方が悪質商法に惑わされず納得できる出版をするために、ぜひ情報をお寄せください。当会のメールアドレス nakusukai@excite.co.jp
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# by nakusukai | 2008-07-20 11:13 | ここに注意! Q&A

ここに注意!Q&A 原稿募集の広告編

Q 新聞や雑誌に原稿募集をしている広告が頻繁に掲載されています。大きな新聞社や有名な出版社が掲載している広告ですから悪質な出版社ではないと思うのですが。

A 倒産した碧天舎や新風舎も新聞に大きな広告を出していました。新風舎は著者を錯誤させる勧誘や賞ビジネス、不当と考えられる費用、ずさんな編集や販売方法などが明らかになり悪質商法であることが露呈しましたが、著者らによる提訴などで問題が表面化するまで新聞や雑誌は広告を掲載し続けました。新聞や雑誌に広告が掲載されているからといって、必ずしも問題のない出版社だとはいえません。

Q 新聞の大きな広告はかなりの費用がかかると思いますが、このような費用はどこから捻出されているのでしょうか?

A 商業出版を行っている出版社の場合は本を購入する読者がお客さんであり収入源です(雑誌を発行している出版社の場合は売上金のほかに広告収入もあります)。したがって商業出版社では基本的には本の売上収入によって新聞などの広告費用を捻出しているといえるでしょう。しかし、共同出版・自費出版などと称して著者に出版費用を請求している会社の場合、本の売上収入はわずかで、主として著者からの費用で経営している出版社が多いと考えられます。著者は、新たな著者を勧誘するための広告費も出していると考えるべきでしょう。

Q 原稿募集の新聞広告に著名人の名前が出ていました。著名人が関っているのですからしっかりした会社だと思うのですが。

A 倒産した碧天舎でも著名人の書籍を発行していました。また同じく倒産した新風舎ではエッセイストの井狩春男氏が出版賞の審査委員長をしていましたし、詩人の谷川俊太郎氏、ジャーナリストの江川紹子氏などが本を出版するなど大きく関っており、そのような著名人の名前を見て安心して契約し、被害に遭った方も少なくありません。
 名前を出している著名人の方が、その出版社の行っている出版形態の問題点や実態まで理解しているとは限りません。出版社が著名人の名前を意図的に利用している場合もありますので注意が必要です。出版と関りのある識者の名前を出している場合も同様です。

*当会では、勧誘された経験談、出版して疑問に思ったこと、失敗談などを募集しています。これから出版を考えている方が悪質商法に惑わされず納得できる出版をするために、ぜひ情報をお寄せください。当会のメールアドレス nakusukai@excite.co.jp
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# by nakusukai | 2008-07-16 16:29 | ここに注意! Q&A

破産管財人弁護士に対する当会の見解

 当会は4月1日付けで、新風舎の破産管財人である川島英明弁護士に質問書を送付しましたが、川島弁護士からは回答がいただけませんでした。
 弁護士は、新風舎の倒産の原因が悪質な商行為にあるとの認識をされているはずですので、職務の遂行にあたり共同出版商法の悪質性や問題点について調査し問題点を整理していると思われますが、当会の指摘した疑惑に対する見解は明らかにされませんでした。同様の疑惑を持たれている文芸社についての弁護士の判断もわからないままです。
 著者に対して説明会を開かず、また被害者組織への質問にも回答しない態度は、被害者を軽視していると思えます。
 文芸社に事業譲渡したこと、さらにそれによって新風舎の著者の方たちの個人情報が文芸社に渡ってしまったことは弁護士に責任がありますので、このような対応を大変残念に思います。
 共同出版御三家といわれた文芸社・新風舎・碧天舎のうち、碧天舎・新風舎の二社までが倒産して多くの被害者を出しながら、今回の破産処理においてもこの商法への疑惑や問題点が明確に示されずに問題の解決が先送りされることになったことに対して、私達は疑念を抱かざるを得ません。
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# by nakusukai | 2008-05-11 11:07 | 活動

文芸社に対する見解

 当会では文芸社に対して2007年10月1日付けで質問書を送付しましたが回答がなく、 12月10日には催促状を送付しましたがこれに対しても回答がありませんでした。また、2008年3月10日には制作費についての質問書を送付して回答を求めましたが、文芸社からは回答期限が過ぎても問い合わせや回答は一切届いていません。

 作家の佐野眞一氏は、文芸社の代表取締役社長である瓜谷綱延氏に取材の申し込みをして断わられ、質問状を送付して書面による回答を得ています(「だれが『本』を殺すのか(下)」新潮文庫による)。一作家による質問状に回答しながら、被害者組織である当会に回答しないということは、都合が悪い質問に対しては回答できないものと判断されます。

 自社の商行為についての説明を拒否し疑惑の解明をしようとしない文芸社の態度は、疑惑を深めるばかりです。共同出版社の最大手としてきわめて無責任かつ不誠実といえます。

 当会としては、このような出版社に対し、今後も粘り強く疑惑解明と軌道修正を求めていく所存です。

 なお、文芸社と契約を交わした著者で、文芸社に対し不満や被害者意識をもたれている方は、当会に情報提供をしてくださいますようお願い申し上げます。また、入会も歓迎いたします。
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# by nakusukai | 2008-04-29 13:52 | 活動

川島弁護士に質問書を送付

 当会は、新風舎の倒産にあたって文芸社に事業譲渡させた川島英明弁護士に対し、4月1日付けで質問書を送付しました。
 誠実な回答が寄せられることを期待しています。

川島弁護士への質問書
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# by nakusukai | 2008-04-02 15:26 | 活動

事業譲渡についての質問書

                                       2008年4月1日
新風舎破産管財人弁護士
川島英明 様

                          共同出版・自費出版の被害をなくす会
                          代表 松田まゆみ

                 事業譲渡についての質問書

 貴職は2月1日以降、3社と事業譲渡の交渉を行い、3月6日に文芸社に事業譲渡したことを公表しました。この事業譲渡についての当会の見解(添付資料参照)は当会のサイトにも掲載いたしましたが、かねてから新風舎と同様の商行為を行い詐欺的商法であると批判されていた文芸社に事業譲渡したことで、法の専門家である弁護士が文芸社への疑惑を明らかにすることなくその商行為を認めてしまったといえます。このような観点から貴職の判断には大きな社会的責任があると考えています。
 文芸社への譲渡額は4000万円であったとの情報もあり、貴職は外部委託者や印刷会社などの債権者への配当を考慮したことは理解できますが、新風舎の経営を担ってきた著者への配慮が感じられない判断です。このような貴職の判断に失望するとともに大きな疑問が生じました。
 そこで、文芸社への事業譲渡について以下の質問にご回答いただきたく、お願い申し上げます。お忙しいところ恐縮ですが、4月25日までにご回答いただけると幸いです。
 なお、本質問書および貴職からの回答は当会のサイトhttp://nakusukai.exblog.jp/に掲載させていただきます。

                         記

1.文芸社は新風舎と同様の詐欺的な商行為を行っているとして批判されている出版社です。すなわち役務を提供する契約ではないのにサービスの契約であると著者を錯誤させるような勧誘、不当な費用請求、杜撰な編集、棚借りというお金に依存した書店陳列、クレジット会社との提携など、さまざまな疑惑や問題が指摘されています。このことはインターネットなどで調べれば容易に分かることです。貴職は文芸社の情報を収集して問題点や疑惑について調べたのでしょうか。

2.新風舎の出版実現プログラム(共同出版)や文芸社の流通出版印税タイプ(協力出版)は、著者が書籍の制作費を負担し販売や宣伝の費用を出版社が負担するとの条件で商業出版と同様に出版権の設定をする契約であり、販売を前提とした著作財産権の取引契約です(これは制作・販売のサービスを提供する請負契約とは明らかに異なります)。この場合、出版社と著者の双方が費用・リスクを負担し、出版社は本を販売することで利益を得なければなりません。ところが出版社は実際には何ら費用負担しておらず、著者から利益を得ていると考えられます。すなわち、出版社が自社の商品を制作・販売するにあたりその費用の総経費以上を著者に負担させ、出版社は何ら費用もリスクも負担せず、著者と本を購入する読者の両者を顧客としているという異常ともいえる商形態であり、請負契約における「ぼったくり」とは異なります。このように契約内容と実態が乖離していること、また出版社に一方的に有利で不公正な取引となっていることについて貴職の見解を説明してください。

3.前述したように文芸社が流通を前提として提案している出版形態には「初版制作費を著者が負担する商業出版」(流通出版の印税タイプ)と「制作・流通のサービスを提供する請負契約」(流通出版の売上還元タイプ)の2種があります。貴職は、文芸社が著者に役務(サービス)の提供をするとしていますが、文芸社が新風舎の著者に提示する契約書がサービスを提供する「流通出版の売上還元タイプ」であるか否かを確認されましたか。

4.当会は文芸社に対して2007年10月1日に質問書(添付資料参照)を送付していますが、文芸社はこれらの質問書に無視を貫いており疑惑はなんら解消されていません。また、2008年3月10日にも制作費についての質問書を送付していますが、現時点で回答は届いていません。このような被害者組織を無視し疑惑や疑問の解決努力をしない文芸社の対応について、貴職の見解をお聞かせください。

5.新風舎の倒産にあたり印刷会社や外部委託者などの債権者に対しては説明会が開催されましたが、著者への説明会は開催されませんでした。また弁護士からのお知らせは新風舎のホームページが利用されたため、インターネット環境にない著者は蚊帳の外に置かれました。このために自著の買い取りや事業譲渡について著者の意見が反映されなかったばかりか、著者に不安と混乱を生じさせました。とりわけ新風舎と同様の商法を行っているとして批判されていた文芸社に著者の個人情報が渡ってしまったことに対し、不満を感じている著者も少なくありません。著者への説明会を開催しなかった理由について説明してください。

6.事業譲渡の交渉を行った会社は3社とのことですが、それらの出版社名とその経緯について説明してください。

7.貴職は3月6日付けの著者宛の文書で「3 皆様が同意された場合には、同社グループが上役務を提供します。皆様のもとに一部の外部エディターや自費出版業者から、『廉価で本を造るので、既刊書籍を送るように』という案内が来ることも十分予想されます。その多くは零細事業者であり、流通に乗せる仕組みもなく、費用の保全についても不明というのが実情です」としています。しかし、多くの自費出版業者が書店流通のサービスを行っていますし、あたかも零細出版社が問題であるかのような表現です。また、請負契約において代金の保全制度を持っていないのはごく一般的なことであり、倒産などの不測の事態を見込んで保全制度を設けている会社の方がむしろ奇異に感じられます。たとえ費用の保全制度を設けていても、倒産したなら本の販売が絶たれてしまい新風舎と同様の被害者を出すことになります。どのような情報に基づいてこのような判断をされたのか説明してください。
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# by nakusukai | 2008-04-02 15:25 | 質問書と回答

川島弁護士の対応と事業譲渡についての見解

 新風舎の破産管財人である川島英明弁護士は、文芸社に事業譲渡して破産を確定させました。川島弁護士に要望書を送付した当会として、今回の破産処理および事業譲渡に関しての見解をお知らせします。

1.書籍の販売および廃棄について
 当会では断裁処分するのであれば希望する著者に無償で引き渡すことを要望していましたが、定価の2割という買い取り価格は変更されませんでした。商業出版と同様の契約書を用い、著者の負担費用は制作費だと公言していたにも関らず、制作費を上回る費用を請求していた詐欺的商法であることを考慮した判断をされたとは思えず、非常に残念です。

2.著者に対する説明について
 新風舎の倒産にあたっては、1月に印刷会社や外部委託者などの債権者への説明会は開かれましたが、著者への説明会は開催されませんでした。また、弁護士からのお知らせは新風舎のホームページを利用したものであり、インターネット環境にない著者はなんら情報が得られませんでした。多額の費用を支払っている著者に直接説明することなく処理が進められたために、著者の方たちの不安と混乱を招くことになりました。以上の理由から、弁護士は著者説明会を開くべきであったと考えます。

3.事業譲渡の判断について
 文芸社は新風舎と同様の商行為を行っている出版社であり、かねてから批判を受けている会社です。しかも、文芸社は当会の質問書に対して回答せず、文芸社への疑惑や疑問はまったく解決されていません。新風舎の破産処理にあたって共同出版商法の本質的な問題点を調べていたのであれば、きわめて問題のある商行為であることが理解できたと思われます。法の専門化である弁護士が文芸社に事業譲渡したことで、文芸社の商行為にお墨付きを与えることになったともいえます。したがって文芸社に事業を譲渡させたことに大きな疑問を感じざるを得ません。
 事業譲渡にあたっては追加費用がかかるとのことですが、すでに多くの著者が制作費の大半を支払っていると考えられます。それにも関らず支払い済みの費用が考慮されないのであれば事業譲渡することの意味があったのか疑問です。
 さらに、既刊の著者の個人情報がそのまま文芸社に渡されることになりましたが、このような処置に不満を持たれる著者も多いと思われます。
 以上の理由から、文芸社しか受け入れる出版社がなかったのであれば、事業譲渡にこだわるのではなく、データを著者に返還して著者自身に印刷会社や出版社を探してもらう選択肢もありました。
 なお、弁護士は文芸社および関連会社の文芸社ビジュアルアートが「役務(サービスの内容及び費用)を提示する」としていますが、提示される契約が流通出版の「印税タイプ」であるなら、役務を提供する契約(請負契約)ではありません。

4.今後の著者の判断について
 未刊の著者に対しては、文芸社から1ヵ月半をめどに条件が提示されることになっています。文芸社は利益をとらないとのことですので、以下のことについて確認されたうえで慎重に判断されることをお勧めいたします。
(1)著者に提示するのは「売上金還元タイプ」(請負契約)か、あるいは「印税タイプ」(出版社の商品をつくり、その売上金で販売や宣伝などの諸経費を賄う出版形態)か。前者であれば費用はすべて著者負担になりますし、その費用には出版社の利益が加算されることになります。後者であれば、制作実費のみ著者負担で販売や宣伝の費用は本の売上金によって賄う業態といえます。この場合、販売や宣伝にかかる費用以上の売上金が見込める本でなければ提案できないことになります。
(2)制作費の内訳、および販売や宣伝にかかる費用。
(3)本の予定価格。
(4)流通方法。提携書店へ陳列する場合は、その期間や陳列方法、陳列してもらえる書店数。売れ残った本の扱いとその費用(文芸社は提携書店に専用の棚を借り、売れ残った本は自社で買い取っているとされています。また、この棚はジャンル別ではなく同時期に刊行されたさまざまな本をまとめて置いているものです)。
(5)宣伝・広告についての確認と、オプション広告の有無。
(6)販売実績や増刷の実績など(新風舎の本の多くはほとんど売れていなかったといわれています)。
(7)編集のやり直しの有無やその費用(共同出版社では販売レベルまで高めるような編集をしていない場合が多いといわれていますが、販売を前提とするなら質の高い編集は必須です)。
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# by nakusukai | 2008-03-17 09:26 | 活動

文芸社に制作費についての質問書を送付

 文芸社は協力出版(流通出版の印税タイプ)においては著者の負担金が制作費であるとしていますが、著者に提示している制作費の内訳について疑問が生じたために質問書を送付しました。

制作費についての質問書
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# by nakusukai | 2008-03-12 09:54 | 活動

文芸社への制作費についての質問書

                                      2008年3月10日
株式会社文芸社
代表取締役 瓜谷綱延 様

                          共同出版・自費出版の被害をなくす会
                          代表 松田まゆみ

                  制作費についての質問書

 貴社は、当会が昨年10月1日に送付した質問書への回答を無視していますが、新風舎が倒産して共同出版に対する不信感が高まるなかで、このような無責任な態度をとられていることに対し強く抗議いたします。先の質問書への回答を再度求めるとともに、貴社が著者に請求している制作費について疑問が生じましたので、質問させていただきます。お忙しいこととは存知ますが、今月末までにご回答くださいますようお願い申し上げます。

                         記

 貴社は協力出版(流通出版)における制作費の内訳を一部の著者に提示していますが、それらの内訳費用について理解できない点がありますので、下記の質問にお答えください。

 以下は貴社が代表の松田(2001年契約、四六版、並製、278ページ、1000部)、Aさん(2003年契約、四六版、並製、160ページ、1000部)、Bさん(2005年契約、四六版、上製、244ページ、1000部)へ提示した制作費の内訳です。いずれも読み物です。

項目       松田       Aさん       Bさん
組版      195,962    207,200    425,000
用紙      104,647    104,476    136,014
製版      198,506    189,000    226,200
刷版      130,033     92,000     64,500
印刷      205,055    137,800    126,000
PP        10,000     30,000     30,000
製本      219,984     80,000     77,000
リライト               150,000
企画費               250,000    350,000
デザイン    354,177    150,000    230,000
編集費     760,352    400,000    570,000
小計     2,178,717  1,790,476   2,234,714
消費税     108,936     89,524    111,736
計      2,287,653   1,880,000   2,346,450


質問1
Bさんの本は松田よりページ数が少ないにも関らず組版の費用は二倍以上です。製版も松田より高額です。ところが刷版ではBさんの費用は松田の費用の半額です。印刷費にも大きな開きがあります。なぜこのような開きが生じるのか説明してください。

質問2
PP(カバーコーティング)は松田と他の二人では3倍の開きがありますが、部数が同じであるのになぜこのような大きな開きがあるのか説明してください。

質問3
リライトが必要な原稿であるかどうかはいつの時点で決めるのでしょうか。

質問4
制作費に企画費が含まれるというのは理解できません。企画費というのはどのような費用を指すのか具体的に説明してください。

質問5
松田の請求では企画費がありませんが、なぜないのか説明してください。

質問6
Bさんは上製本であるにも関らず、並製本の松田およびAさんより製本費が安くなっていますが、その理由を説明してください。

質問7
デザイン費は松田とAさんでは二倍以上の開きがあります。ともに二つのデザインから選ぶという提案でしたが、なぜこのような大きな開きがあるのか説明してください。

質問8
編集費については、各人が実態に見合わない高額な費用であるとの見解です。しかも著者によって大きなばらつきがあります。どのようにして算出しているのか根拠を説明してください。
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# by nakusukai | 2008-03-12 09:50 | 質問書と回答