新風舎倒産への当会の見解

 1月7日に新風舎が東京地裁に民事再生法の申請を行い、事実上倒産しました。負債総額は約20億円とのことです。
 当会は共同出版の問題点を明らかにして軌道修正を求めることを目的に、大手の新風舎と文芸社に公開質問書を送付していました。文芸社からは現時点では回答が来ていませんが、回答のあった新風舎に対しては再質問の準備を進めていた矢先であり、共同出版の問題点が改善されないまま碧天舎と同じ道をたどったことを大変残念に思います。
 共同出版商法については、インターネット上ではかねてからさまざまな批判がありましたが、新風舎については昨年7月に一部の著者が「全国の書店に並ぶ」と嘘の説明を受けて契約したとして損害賠償を求めて提訴したことがマスコミで報道され、これをきっかけに経営が一気に悪化したようです。
 倒産によって最も懸念されることは、契約したものの書籍が発行されず負担金も戻らないというケースが出てしまうことです。新風舎によると事業は継続し、すでに契約を交わしている約1100点の書籍の制作と、これまでに出版された書籍の流通の確保に全力を注ぐとのことですので、本も出来ずお金も戻らないという被害者が出ないよう最大限の努力をしてほしいと思います。
 新風舎の場合、多数の出版賞を掲げて新聞や雑誌広告で原稿を募集し、大半の応募者に共同出版(出版実現プログラム)を提案する手法で出版点数第一位までに登りつめました。しかし、共同出版の問題点はこのような「賞ビジネス」だけではありません。費用の分担を謳っているものの著者に請求する費用が不透明であり、出版社側は何ら費用負担していないのではないかという疑惑が持たれているほか、著者を錯誤させるような勧誘や杜撰な編集、クレジットなどの問題があります。このような問題点をマスコミが報道せず、原稿募集の広告を掲載しつづけたことが被害の拡大につながっています。
 新風舎は、もっと早い段階でこのような手法に終止符をうち、批判を真摯にうけ止めて軌道修正していたなら、倒産という最悪の事態は免れたのではないかと思います。
 同様の出版形態を行っている出版社はほかにも複数あります。これらの出版社が倒産の道をたどらないよう、早急に問題点を認識して軌道修正することを願っております。
 また、碧天舎、新風舎の倒産によって自費出版業界全体のイメージの悪化が懸念されますが、良心的な自費出版社も多数あります。当会では出版社選びの注意点を提示していますので、参考にしていただけたらと思います。
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by nakusukai | 2008-01-08 15:26 | お知らせ
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