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幻冬舎ルネッサンスでは、出版契約の契約期間について、「本契約の有効期間は、契約の日から初版発行の日まで、および初版発行後満1ヵ年とする」と定めています(契約書第26条)。また、契約の更新および終了については、「本契約は、期間満了の3ヶ月前までに甲乙いずれかから文書をもって終了する旨の通知がないときは、本契約と同一条件で自動的に更新され、有効期間を1ヵ年ずつ延長する」としています(契約書第27条)。
幻冬舎ルネッサンスから本を出版し自動更新中のEさんは、この契約に則って期間満了の3ヶ月前に契約終了の通知および在庫本の贈呈を要請したところ、幻冬舎ルネッサンスから契約終了時に在庫の贈呈をするとの通知がありました。 幻冬舎ルネッサンスの自費出版(個人出版)契約では、本の所有権は著者ではなく幻冬舎ルネッサンスにありますが、今回の事例で、契約終了時の在庫贈呈を認める判断を示したと理解できます。 出版費用を著者が負担していながら、本の所有権が出版社にあるという契約では、著者が自著を入手したい場合に自分で買い取らなければなりませんし、売れ残った本も出版社の所有物として処理される運命にあり、トラブルの一因にもなっていました。今回の判断によって、幻冬舎ルネッサンスのような契約形態(出版社に出版権を設定して出版社に所有権のある書籍をつくり、著者には売上金ではなく印税(著作権使用料)を支払う)の問題が解決したわけではありませんが、一歩前進したと言えましょう。 在庫の贈呈を希望する著者は、契約終了の通知をする際に申し出ることをお勧めいたします。 最近は悪質な自費出版(共同出版)業者の新聞広告は減ってきましたが、インターネットを利用した広告が増えているようです。
ブログ運営会社と提携してブログの管理画面に広告を出したり、小説やイラストなどを投稿するSNSと提携してコンテストを募集するなどといった情報が寄せられています。 ブログの場合は、ブログの書籍化を狙ってのことと思います。またSNSの場合はもちろんアマチュアクリエイターをターゲットに、落選者に高額の出版に勧誘する可能性があります。 たとえばTinamiというSNSでは文芸社がコンテストの作品募集広告を出しています。 http://www.tinami.com/contest/bungeisha?waad=0HtAX9Ps 悪質な自費出版社の主宰するコンテストは「賞商法」「賞ビジネス」とも呼ばれており、過去には新風舎(倒産)がこの商法を大々的に展開して大きな問題となりました。新風舎は落選者に高い評価の講評を送り、出版社に一方的に有利な出版を勧誘していました(文芸社も類似した出版形態を行っています)。 昨今では自費出版の本も書店に流通させることが一般的になりましたが、自費出版の書店販売は悪質な自費(共同)出版社が著者の「書店で売りたい」という心理を利用して広めてきたという経緯があります。たとえ内容が良い本であっても大部数が売れる事例はごく稀です。ブログの書籍化、賞商法、甘い勧誘にはくれぐれもお気をつけください。 Dさんは2009年10月に幻冬舎ルネッサンスと出版契約を交わし、約250万円の制作費を2回に分けて支払いました。また、契約直後からブログを始め、制作の様子や担当者とのやりとりなど、折に触れブログに書いていました。編集に際し不満に思ったことは、編集者がイラストレーターに誤った発注をしてイメージと異なるイラストになり、文章の修正を求められたことです。
2010年2月に、本の校了を認める印鑑を押しに来てほしいと言われて会社に行った際、「ドラマ化できる作品」「次回は商業出版で」「誰も描いたことのない作品」などと言って持ちあげられました。 2010年4月、刊行直後に本の売り方などについて質問したのですが、担当者からは冷たい事務的な返事しかなく、この頃から信頼できなくなっていきました。11月になるとネット書店に本が配本されなくなったために担当者に聞くと、新刊ではなくなるため書店にあまり流通しなくなるとの説明がありましたが、契約時にはそのような説明はありませんでした。 その後、幻冬舎ルネッサンスのHPに掲載されている「著者たちのその後」というコーナーについて批判的な感想をブログに書いたところ、ブログが炎上しました。これを契機に自費出版社の問題点などについて発言し、担当者に疑問について答えてほしいと依頼したところ、「社内で検討して、年明けにお返事します」とのことでした。 翌年早々、「Dさんの作品を社内で検討しましたところ、大変面白いので販売にも、今後いっそう力を入れていくことになりました。実は以前から検討してはいたのですが、著者さんを期待させてはいけないので、今まで黙っていました」との電話があり、疑惑の追及は沈静化。次の作品へ意欲を燃やすようになり、本として刊行した作品をウェブ掲載する方向で続編の執筆にとりかかりました。4月に、担当者には、もう二度とやりとりをしないと連絡をしました。 ところが、担当者から「幻冬舎ルネッサンスで本を出した著者さんの悪口をブログに書いている」という全く身に覚えのないクレームが電話であり、担当者に問い詰めると、原稿を読まずに持ちあげていたことを認めました。このようなことがあり、この会社の問題点を知らせるべくブログに詳細を綴りはじめました。 その後、会社を訪問したところ「Dさんのことは弁護士に一任してあります。お引き取りください」と言って威圧され、月末には法律事務所からブログの即時削除を求める内容証明郵便が届きました。そこには、これ以上誹謗中傷を書くと刑事事件として訴えるとの記述もありました。Dさんはその内容証明郵便をスキャニングしてブログに画像として貼り付けて、読者に説明しました。 しかし、脅しや内容証明によって情緒不安定になり、5月はじめにブログを削除してしまいました。そして、新たにブログを立ち上げて、事実を淡々と書き始めたところ、再度、ブログを削除するようにとの内容証明郵便が届き、書籍の流通ストップと契約の解除まで言い渡されました。 そこで、内容証明郵便を送った法律事務所に電話すると、「誰にもぜったいに秘密に、そして、すでに書かれたブログ記事をすべて消すことを前提に、社長と担当者がもう一度Dさんに会うと言っている。Dさんの小説も読むと言っている。その際、ちょっとした書類に署名捺印してもらいたい」と言われ、ブログの関係記事を削除し、6月に法律事務所に行き社長と担当者に会いました。 本の編集データを弁護士から返してもらい、残りの本の処分について話そうと思っていたところ、弁護士から二度とブログに書かないこと、さらに幻冬舎ルネッサンスのことを他言しない旨を記した誓約書に署名するよう求められました。あまりにも不当な内容であったため慌てて会議室を出ると、弁護士がエレベーターまで追いかけてきて、エレベーターの「開」ボタンを押さえてしまったため、弁護士の体をすりぬけて非常階段から走って逃げ帰りました。そして、同日よりブログを再開しました。 ********** 【当会の見解】 Dさんの事例でもっとも問題と思われるのは、ブログの削除要請に関する対応です。もし会社や担当者に対する誹謗中傷があったのであれば、該当部分の修正や削除を求めるなど話し合いでかなり解決できることと思いますが、そのような話し合いもせず、著者からの疑問に答えようともせずにブログの削除を求める内容証明郵便を出したり刑事告発を示唆することは、著者に対する恫喝です。表現の自由を尊重すべき出版社としてあるまじき行為です。 なお、公益を図ることを目的に、公共の利害に関する事実を摘示する場合は、たとえ社会的評価を低下させる内容であっても名誉毀損は認められないことになっています。 また、法律事務所に呼び出して会社側に有利な誓約書に署名を迫る行為も脅迫的であり、弁護士の行為は弁護士の職務基本規定に抵触するものと考えます。 契約に当たっても、販売について十分な説明がなされたとは思われませんし、トラブルとなった際の説明責任も問われます。 なお、幻冬舎ルネッサンスの出版契約は「出版社に出版権を設定して出版社に所有権のある書籍をつくり、著者には売上金ではなく印税(著作権使用料)を支払う」タイプであり、出版社に一方的に有利になっている上、著者の負担する費用が不明瞭であるという問題があります。 消費者庁は、短歌等の作品を書籍に掲載するなどのサービスを提供していた株式会社アートコミュニケーションに、特定商取引法違反であるとして業務の改善を指示しました。以下は朝日新聞の記事です。
作品ほめて掲載勧誘、出版社に業務改善指示 消費者庁(朝日新聞) 以下が消費者庁の公表資料です。 平成23年6月17日 電話勧誘販売業者【(株)アートコミュニケーション】に対する指示処分について(PDF) 本件の概要と違反行為は以下のとおりです。 1.株式会社アートコミュニケーション(以下「同社」という。)は、全国の図書館から氏名、住所、電話番号などの情報が記載された作品集を収集するなどして、そこから得た情報に基づき消費者宅に電話をかけ、同社が発行する書籍である「Mahoroba(まほろば)」、「Lifework(ライフワーク)」などへの俳句、短歌等の作品の有料掲載、あるいは、作品展における俳句、短歌等の有料展示サービスについて、電話勧誘販売(有料役務提供)を行っていました。 2.認定した違反行為は以下のとおりです。 (1)同社は、消費者が「値段(書籍への掲載料)が高いので、できません。」と断っているにもかかわらず、「宣伝のために説明させてもらいます。」と言って話を続けたり、「(同社に対して一旦考えておくと伝えた後、断りたいと言う意味で)やめるから。」と申し入れをしたにもかかわらず、「入会すると言ったではないか。」と言って、申し入れを受け入れず勧誘を続けるなど、契約の締結をしない旨の意思を表示している消費者に対し、引き続き勧誘を行っていました。 (2)同社は、消費者が明確に断って電話を切った後に、ごく短い間に立て続けに4、5回もの電話をかけて勧誘を続けたり、あるいは、10日くらいの間にわたり、毎日のように消費者に対し電話をかけて勧誘を続けるなど、消費者が迷惑を覚えるような執ような勧誘を行っていました。 この指示処分によって、消費者庁は特定商取引法が自費出版に適用されることを認めたといえます。本件に関する相談は消費者庁から権限委任を受けて特定商取引法を担当している経済産業局の消費者相談室で承るとのことです。電話などで執拗に自費出版を勧誘する行為があった場合は、以下に相談されることをお勧めします。 北海道経済産業局消費者相談室 011-709-1785 東北経済産業局消費者相談室 022-261-3011 関東経済産業局消費者相談室 048-601-1239 中部経済産業局消費者相談室 052-951-2836 近畿経済産業局消費者相談室 06-6966-6028 中国経済産業局消費者相談室 082-224-5673 四国経済産業局消費者相談室 087-811-8527 九州経済産業局消費者相談室 092-482-5458 沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室 098-862-4373 しばらく更新していませんでしたが、自費出版での被害が減少したり悪質な商法がなくなったというわけではありません。 いわゆる印税タイプは相変わらずいくつかの出版社で行われています。つまり出版社に所有権がある本をつくり、本の売上金も出版社のものとなり、著者にはわずかな印税を支払うという出版権設定契約を締結させ、出版費用の全額を著者に請求する方式です。出版費用の全額を支払っていながら、本も売上金も出版社のものになるというのはおかしいと思いませんか? これは出版社に一方的に有利な契約といえますので、ご注意ください。名前が知られた出版社であっても、印税タイプをとっているところがあります。 「本が売れるかどうかはわからない」「著者が損をする可能性が大きい」と説明しておきながら、書店流通を勧める出版社もあります。「売れない」といっておきながら、販売を勧めるのは矛盾しています。良心的な自費出版社であれば、売れる可能性の少ない本であると判断したら無闇に販売を勧めることはしないでしょう。無名の著者の書いた自費出版の本は、流通させるだけ、あるいは特定の書店に一時的に並べるだけではほとんど売れません。売れる可能性が低いのであれば、販売分を含めた大部数を出版しても余分なお金がかかるだけではなく売れ残った本の処理が大変になるだけです。せっかく大枚をはたいて出版しても、断裁処分ということになりかねません。売上金を支払うというタイプでも売れなければ同じであり、持ち出し(マイナス)になることもあります。著者の「書店で売りたい」「もしかしたらヒットするかも知れない」「作家への一歩になるかもしれない」という気持ちを巧み利用し、自費出版で成功した作家の事例を持ち出して契約を勧める会社がありますが、自費出版をきっかけに作家への道が開けることはきわめて稀です。 出版してから、オプションの宣伝や書店陳列を勧めて高額な費用を請求する場合もあるようです。販売のために高額な費用を出しても、それで売れるということはほとんどありません。 気をつけよう 販売・流通 印税の罠 Cさんは3年前、文芸社の営業マンから「良い作品は共同出版で、中身のない作品は自費出版しかありませんが、会議であなたの作品は、自費出版でなく共同出版に決まりました。大変評価が高いですよ」と電話があり、「200万円くらいかかりますが相場です。でもよい作品はテレビドラマや、全額返金もあります」と説明され契約をしました。
契約をしたら、契約前後は度々あった電話やメールがピタリと止まりました。本が出版される頃になって、「直接本屋さんに営業に行ったり、本が置かれているかどうかを確かめたりしなで下さい」などと書かれた文書が届き不審に思っていたところ、友人から、一部の書店では棚に置かれていたが、一部の書店では目立たない隅の棚やレジの下にあったと聞かされ愕然としました。 この事に「だから自分で本屋さんを調べたり行ったりしないでくれと言うことだったのか」と抗議すると、「まだ書店が並べる前だったのでしょう」とか、「注文された本は棚に並びませんから」と言う答えでした。 出版から2年が経過したところで、8万円近くの倉庫使用料の知らせが届いたため驚いて倉庫料金についての資料を読みかえすと、2年目から在庫冊数に応じて月額の倉庫使用料が発生しており、書かれていた表には一見、一年分と勘違いするような一万円以下の月単位の倉庫料が書かれていました。 また、契約前は共同出版という説明でしたが、契約書に書かれていた売上還元タイプのことを専門家に尋ねて、違う意味であることを知りました。出版、委託販売、全ての費用が作者持ちで、自費出版と変わらないこと、印税タイプなら倉庫代は会社持ちだけど還元タイプは倉庫代まで払うことを知りました。おまけにインターネットで調べて自費出版の相場より倍くらい高いことを知りました。 文芸社に「出版費用の半額を返せば倉庫代は払う」と抗議のメールをしたところ、「何を根拠に半分返せといわれているのかわからない。倉庫代は書類に書かれており契約に違反しているのはあなたです。払う意思がないのなら、手続きに入らせてもらいます」と裁判手続きにも取れるような返信がありました。実際に文芸社は裁判を起こしていることもサイトで知りました。 またインターネットで調べたところ、文芸社は提携書店に専用の棚を有料で借りていて売れ残った本を買い取っているということも知りました。この点について質問すると、以下のような返事がありました。 「買取が事実かどうかということが、著者の方にどういう理由でどのよう不利益が生じるのか是非お聞かせください。つまり買い取りをしているかどうかを回答する以前の問題です。」 質問の答えにもならないような回答が返ってきました。買い取りにかかる費用は著者が支払った出版費用に含まれていると考えられるし、有名書店であなたの本が売られますと勧誘していたのが実は、買い取りをするから書店は文芸社の本を置いていたとなると、著者たちは文芸社を信じません。勧誘時に売れ残りの本を買い取るシステムを知っていたなら、契約などしませんでした。また買い取りシステムであることを契約前に知らせず、買い戻した本を「返品」と称しているなら、著者にとって不利益となる事実を隠して契約させたことになります。 しかし、文芸社は都合の悪い質問には開き直り倉庫代を主張します。勧誘内容と契約が違う事や、精算書に書かれた書店からの返品数が実際に書店に並んだ数より多い事や、買い取りの質問を何度もしましたが納得のいく回答は得られませんでした。協議した結果、1年分の倉庫料金を支払い、それ以降もかかっていた四ヶ月分の倉庫料金は支払わないということで合意しました。 送られてきた「合意書」には、「甲と乙は、本件合意後、相互にまたは第三者に対し一切異議等を申し立てないものとする」という、メールで約束していない項目までありました。口止めをするかのような項目があることに対して抗議すると、文芸社からはいつになく謝罪の言葉とともに「集団訴訟や書き込みを止めさせる意味ではありません。解除の契約を後になり取り消すなどないよう処分した本を返却希望されないため書いています」との返事がありました。そこで、合意していない項目に取り消し線を引いて返送しました。 本を出すという夢を叶えたい人達は、甘い勧誘言葉や契約書の中の専門用語に気を付けて、相場を調べてから後々トラブルや不快な思いをしないよう出版を検討していただきたいと思います。 ******* 「共同出版に選ばれた」と伝えながら、売上還元タイプの契約書を送付し、「印税タイプ」と「売上還元タイプ」の説明をせずに「売上還元タイプ」の契約書を送るなど、契約に際して著者を錯誤させており、大きな問題点があります。また、文芸社の作成した合意書には、裁判を起こしたり第三者機関に情報提供をしないよう求める項目があり、トラブルを隠そうとする意図が伺えます。 合意が成立して解約をする場合は、合意書の内容をよく読んで理解し、合意していない項目があれば削除や訂正を求めるべきです。 文芸社の流通出版には「印税タイプ」と「売上還元タイプ」があります。「売上還元タイプ」は制作費用や販売費用は著者負担ですが、売れた本の本体価格の60%が著者に支払われるというシステムです。本の所有権が著者にあり印税ではなく手数料を差し引いた売上金が支払われますので、「印税タイプ」より著者への支払いが多いのですが、2年目からは月額の倉庫使用料がかかりますので注意が必要です。
一般に、初版が発売された年は友人や知人などによる注文などによってある程度は売れますし、1年目は倉庫使用料がかからないので著者にはある程度の売上金が支払われます。しかし、2年目からは在庫の冊数に応じて月額の倉庫使用料がかかり、売上還元金の精算と合わせて一年分の倉庫料金がまとめて請求されます。月額倉庫料金は千円単位であっても在庫数が多いと年額ではかなりの金額になります。例えば、在庫部数が700冊の場合は、税込の月額倉庫料金は7,350円となり、年額では88,200円にもなります。多くの場合、2年目以降は本の販売数が大きく減りますので、倉庫費用ばかりがかさむということになりかねません。つまり、2年目以降は本が売れなければ万単位のマイナスになる可能性が高いということです。 自費出版の本はあまり売れない場合が大半です。1000部もの本をつくっても、それほど売れなければ倉庫料金がかさみむだけではなく、せっかく大金をかけてつくった本を処分しなければならなくなります。自費出版を考えている方は、書店販売すべきかどうか、適切な部数は何部くらいなのかをよく考えて判断してください。 消費者庁では、本日より消費者ホットラインを開始しました。以下の電話番号に電話をかけ、音声ガイダンスにしたがって郵便番号を入力すると、相談者の居住地域の自治体などの相談窓口に接続するサービスです。ただし、IP電話からは直接接続されないなどの問題もあるようです。
消費者ホットライン 0570-064-370 また、消費者庁では、消費者庁への情報提供や一般的な問合せを受け付ける「消費者情報ダイヤル」を設置しています。これは個別の相談に応じるものではありませんが、自費出版に関する被害や悪質な勧誘などについて情報提供することで、行政が悪質出版商法の実態を把握したり、悪質商法への対策をたてる際に役立ちます。 著者のリスクや不利益になる事柄を説明されず強引に勧誘された、事実と違う説明をされた、出版という専門的で難解な契約内容がよく分からないまま作品を褒められて不本意な契約をしてしまった、返済能力がないのに強引にクレジット契約を結ばされた、トラブルになったが誠実に対応してもらえないなどの事例が相次いでいます。こうした体験をお持ちの方、契約はしなかったが危うく騙されそうになった方、泣き寝入りをされている被害者の方などは、自費出版や共同出版の被害をなくすために、ぜひ以下の消費者情報ダイヤルに情報提供してください。 消費者情報ダイヤル 03-3507-9999 (平日9:30~17:30) 消費者ホットライン・情報ダイヤルに関する消費者庁のホームページ
出版に関する知識のないアマチュアの著者に、出版社側に一方的に有利な契約をさせる悪質な出版商法が依然として続けられています。そこで、消費者庁に以下の要望書を送付しました。
******************** 2009年12月5日 消費者庁担当大臣 福島みずほ 様 共同出版・自費出版の被害をなくす会 代表 松田まゆみ 悪質な共同出版・自費出版商法への対応に関する要望書 当会は、共同出版あるいは自費出版などと称して行なわれている悪質な出版商法の被害をなくすことを目的に設立したNGOです。 近年、共同出版・協力出版・流通出版・自費出版などの呼称(出版形態の呼称は出版社によって異なるが、以下、共同出版という呼称を使用)で流通を謳い、アマチュアの著者を錯誤させて出版社に一方的に有利な出版契約をさせる悪質な商法が横行しています。この商法については、インターネット上などでもさまざまな問題点が指摘されています。 2006年には共同出版を行なっていた碧天舎が、2008年1月には新風舎が倒産し、自費出版業界に大きな波紋を投げかけました。しかし、同様の出版商法を行っている出版社は依然複数あり、問題はなんら解決されていません。当会では、2007年10月1日に共同出版大手でトラブルを多発させた新風舎と文芸社に質問書を送付しました。また文芸社には2008年3月10日にも制作費についての質問を送付しました。新風舎からは回答があったものの倒産、文芸社は2つの質問書に無回答のまま問題の多い商法を続けています。 出版についての知識がない著者の中には、こうした出版商法の問題点を認識できない方もいますし、被害者意識があっても解決が困難なために泣き寝入りせざるを得ない方が少なくありません。また、新聞やテレビなどのマスコミは悪質出版商法の問題点をほとんど報道しないどころか、広告を掲載することで被害の拡大に加担しているのが実情です。当会では新風舎や文芸社などの原稿募集の広告を掲載してきた大手新聞社に対し質問書を送付しましたが、マスコミは悪質商法との認識を持たず、なんら問題点を把握していないことが浮き彫りになりました。 そこで悪質出版商法の問題点をご理解いただき、実態調査や業者への指導、公正取引委員会への通告など、適切な対応をしていただきたくお願い申し上げます。なお、悪質な共同出版商法が広まった経緯などについては添付資料を参照してください。 共同出版商法の問題点 1.不当な費用請求 共同出版では商業出版と同様に、出版社の商品(本の所有権は出版社にある)として本を制作・流通する際、出版社に出版権の設定をすることで著者に印税を支払う契約を交わすのが一般的です。純粋な商業出版と異なるのは、初版の出版費用の一部(全額の場合もある)を著者に負担してもらい、著者には出版した本の一部(出版部数の一割程度が多い)が贈呈されるという点です。本の制作サービスや販売サービスに対して報酬を支払う自費出版(制作請負・販売委託契約)とは、契約形態が基本的に異なります。 出版社が本当に出版費用の一部を負担しているのであれば、大きな問題があるとは考えません。しかし、悪質な出版社では著者に請求する費用が不透明で、費用の分担を謳いながら実際には出版社は全く費用負担しておらず、多額の利益を水増しした費用を請求していると考えられます(著者が出版費用を全額負担するとしている場合でも、過大な費用を請求していると考えられます)。悪質な出版社の場合、本をすべて自分で購入した場合よりも著者への請求金額のほうが高くなることから、一冊も売れなくても出版社は利益が出ていると判断できます。(適正な負担費用については以下のサイトが参考になります。http://www.kobeport.net/news/kyodo.html)。すなわち、契約に反する不当な請求をしているといえます。 出版社はたとえ一冊も本が売れなくても利益を得られるために、印税も著者が支払った費用からバックされていると考えられます。 2.著者を錯誤させる勧誘 アマチュアの作品は玉石混交で商品としてのレベルに達していないものが多く、大半は販売が期待できません。それを知りながら作品のレベルに関わらず高く評価し、「埋もれさせるのは惜しい作品」「審査の結果高く評価された」などといって、著者に売れるかもしれないという期待を抱かせたうえで、販売前提の共同出版を勧める場合があります。 また本の制作や販売を請け負うサービスの契約ではないにも関わらず、「出版委託金」などという不適切な表現や説明によって委託契約であるかのように錯誤させている場合があります。著者がそのように錯誤すると、多額の利益を加算した費用請求を不当と認識できません。 なお、本の所有権は著者にあるとしながら、著者に売上金ではなく印税(著作権使用料)支払うという理解しがたい契約内容になっている場合もあります。 3.リスクを説明しない勧誘 本を流通させるためにはある程度の部数が必要ですので、少なくても500部、多いと1000部以上を提案されます。しかし、アマチュアの本の大半はほとんど売れないというのが実態ですし、1.で説明したように、一冊も売れなくても出版社は利益を得られる費用を請求しているために、出版社は販売努力をせず、多くの場合、大半の本が売れ残ることになります。また、本の所有権や頒布の権利が出版社にあるために、出版社が自由に配布したり断裁処分することもできます。著者は出版費用の全額以上を支払っていながら、実売部数や処分した部数を知ることもできません。売れ残った本を著者に引き渡す場合もあるようですが、大量の本を引き取っても保管や処理に困る場合も少なくありません。しかし、出版社はこのような著者のリスクを説明せずに勧誘します。 4.コンテストを利用した著者集め コンテストや出版賞などを企画し、新聞広告やホームページなどで宣伝して原稿を集め、選に漏れた著者にも出版社に有利な有料の出版形態を勧める出版社があります。コンテストや出版賞を利用した顧客集めといえます。 5.クレジットによる契約者の獲得 請求費用が高額なために契約を躊躇する著者にクレジットでの支払いを持ちかけ、強引に契約に持ち込む出版社があります。本が出版され、ほとんど売れないことがわかっても、何年にもわたって返済を続けなければなりません。 以上のように、著者を錯誤させ、出版社の出版事業において初版の出版費用の一部(または全額)を著者に負担してもらうとしながら、実際には全額を超える過大な請求をすることで出版社はなんら費用を負担せずリスクも負わないという、全面的に著者に依存した詐欺的商法です。この結果、著者は売れる見込の少ない本を過剰に作らされることになります。しかも、著者は実際の出版費用、出版社の負担する費用、実売部数などのデータを知ることができないために不当な費用請求を立証できません。著者が水増し請求に抗議し返還を求めても応じず、著者は非常に不利な立場に置かれて泣き寝入りせざるをえない状況にあります。圧倒的に優位な立場を利用した不公正な取引契約であり、優越的地位の乱用ともいえます。
倒産した新風舎は、多数の出版賞を掲げて作品を募集し、落選者に共同出版を持ちかけていたことが批判の的にされました。しかし賞やコンテストによって著者の気を惹かせ、落選者を出版社に一方的に有利な有料の出版形態に勧誘する手法は今でも複数の出版社で行なわれており、「公募ガイド」や新聞広告などでしばしば目にします。
作品募集のための新聞や雑誌の広告には多額の費用がかかるはずです。また、入賞作品の賞金や出版費用はどこから捻出されているのでしょうか。基本的に、本の売上金より著者からの費用が収入源として大きなウエイトを占めている出版社の場合は、そうした経費まで著者への請求金額に上乗せされていると考えたほうがよいでしょう。多数の「賞」や「コンテスト」を掲げている出版社には、悪質な勧誘をしているところがあります。派手な広告に惑わされないよう、注意してください。 大手の商業出版社が書き手を発掘するために賞などを設けて作品募集することがありますが、作家を志すのであればメジャーな出版賞に挑戦したり、純粋な商業出版を目指すことをお勧めします。
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